〈叱る依存〉がとまらない

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おすすめポイント

「怒るのはダメだけど、叱ることは必要」と考える人はたくさんいます。それっぽい気もします。でも、その違いってなんなのでしょうか。

怒るは感情的なものだけど、叱るは指導することが目的? 怒るのは大声をあげることだけど、叱ることは静かに諭す感じ?

本書は27.「言葉を用いてネガティブな感情体験(恐怖、不安、苦痛、悲しみなど)を与えることで、相手の行動や認識の変化を引き起こし、思うようにコントロールしようとする行為。」と叱ることを定義しています。

罰を与えることによって、間違っていることを間違っていると伝え、正しい方向に導く行為だから、叱るは怒ると違っていいんだな、というふうにこの本は結論づけません。

そこから、「罰を与えることは、依存性のあることだ」という論を展開していきます。罰を与えること、人を正すことは、快感なのです。

叱ることは、気持ちがいいのです。

親子のような権力関係があるとき、権力を持っている側は、容易にこの叱るという快楽に耽溺することが可能です。そこで本書のタイトルは「〈叱る依存〉がとまらない」になるのです。

では、叱らずに子育てすることは可能なのでしょうか。叱ってしまう自分を叱らないでいることは可能なのでしょうか。

叱る、という言葉に向き合って考えてみたい方には本当におすすめの1冊です。

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